内視鏡診療のご案内

028当院では最新の機器を揃えて消化器内視鏡検査、超音波検査を行っております。また患者様の人権を尊重した、安心で満足のいく質の高い医療の提供を基本理念とし、検査の精度管理は言うまでもなく、患者様にとって楽で満足してもらえる検査をモットーとしています。

内視鏡検査は”苦しい検査”、”しんどい検査”と思っておられる方が多いと思いますが、私共の施設では少しでも楽に受けてもらえるように様々な工夫を行っております。お腹に不安を抱えているけど怖くて病院にはいけないと思っている方は是非ご相談ください。特に消化器の病気は早期発見が大切だからです。早期発見の大切さについては”胃大腸がんで死なないための4か条“をお読みください。

また、上腹部痛を訴えられる際、診断が難しい病気に早期の慢性膵炎があります。この疾患は超音波内視鏡でないと診断が難しい病気です(超音波内視鏡の項をお読みください)。当院は最新の超音波内視鏡を備えており慢性膵炎診断にも力を入れています。上腹部痛が続きお悩みお方は一度ご相談ください。

内視鏡・エコー検査予定表

時間/曜日 日・祝
午前検査(08:30~)
午後検査(◇13:30~ △17:30~)
○:上部内視鏡・腹部エコー ◇:上部・下部内視鏡検査 △:心エコー・頚動脈エコー

内視鏡検査実績

平成25年9月に開院以来、平成27年1月までの当院総内視鏡件数は2123件でした。内訳として上部内視鏡検査1245件、下部内視鏡検査878件(そのうち大腸ポリペクトミーは457件)でした。

上部内視鏡検査

image001上部内視鏡検査(胃カメラ)は、月・水・金・土曜日の午前中と火・水・土曜日の午後に行っています。原則は予約検査なので、まず診察を受けていただいた上で検査の予約を行います。一方、急な症状などで緊急で検査を行う必要があると判断した場合は、可能な限り受診当日に内視鏡検査をします。
しかし、外来の混雑している日は長時間待っていただくことや、重篤な症状の場合止む無く救急病院への紹介をすることもあります。来院前に必ず電話で症状や常用されているお薬の内容などをお伝えいただき受診当日に内視鏡検査が受けられるかを確認してください。(注意:即日検査を受けてもらうためには絶食で来院してもらう必要があります)
内視鏡は鼻からと口ら(経鼻・経口)2タイプの内視鏡を用意していますので、ご希望の方法で胃カメラを受けていただけます。”鼻から入れる胃カメラは、太さはわずか 5.2 ミリと現在最も細いもので口からのカメラと比べてのどを通る時のオエーという嘔吐反射がほとんどなく検査中でも会話できるという特徴があります。以前の病院で行ったアンケート調査では口からの内視鏡の苦痛を10とすると鼻からの内視鏡の苦痛は平均3.2でした。
一方、口からのカメラは10㎜前後の太さのカメラを3本用意しています。カメラが太い分ハイビジョンに対応した高解像度の画像装置を使用しております。狭帯域光(NBI)という特殊な光での観察と80倍の拡大観察を行うことが可能で、病変の微細な表面構造の観察ができます(内視鏡設備の紹介欄で実際の写真が見られます)。以前の病院ではこの観察法を併用し10㎜以下の微小癌を年間5例発見できました。このように精密検査に適したカメラで、内視鏡で切除できるような小さながんを発見するのに非常に有用です。しかし、人によっては口からカメラを入れると嘔吐反射を伴うこともありますので、もし今まで胃カメラを受けて”しんどかった”という方は、鎮静剤を注射して”ウトウト”寝ている間に楽に受けていただく方法をお勧めしています(鎮静下内視鏡検査)。ご希望の方には詳しく説明しますのでお申し出下さい。

下部内視鏡検査

下部内視鏡(大腸カメラ)は、大腸癌の早期発見に欠くとのできない検査です。火・水・土曜日の午後に行っており予約検査となります。最近では前処置や内視鏡装置の進歩によりスクリーニング検査としてより身近に行われるようになっております。しかし、一方ですごく苦しい検査との風評があり検査を敬遠される方もおられるのが現状と思われます。当院では以下の工夫により患者様の受容性に配慮した楽な大腸カメラを行っています。

下部内視鏡検査の流れ

①検査前日の食事:昼食と夕食は「クリアスルー」という検査食を食べていただくことをお勧めしています。夕食は夜8時までにお済ませください。水・お茶は夜8時以降もお摂りいただいて構いません。

②検査前日:夜9時頃にお渡しした下剤をコップ1杯の水に薄めてお飲みください。

③検査当日:朝から内視鏡検査終了まで絶食です。朝7時頃コップ1杯の水または お茶をお飲みください。

④当院の内視鏡室にて腸の中をきれいにする洗腸液1リッターを1時間かけて飲用していただきます。その後、水やお茶(無糖の紅茶でもいい)を飲用し、5~6回の排便で腸の中がきれいになり内視鏡検査が可能となります。当院ではモビプレップという洗腸液を導入しております。従来の洗腸液は2リッターもの水分を飲用してもらわないといけなかったので苦痛がかなり軽減されます。

当院下部内視鏡検査の特徴

【図-1】ループ挿入法

【図-1】ループ挿入法

通常カメラを大腸の奥に進める方法は、カメラを押して屈曲を形成した状態で挿入を行うループ挿入法であるため【図-1】、腸が伸びて苦しくなり、場合によっては強い痛みを感じることもあります。当院ではカメラの上下左右の屈曲機能や回旋操作を駆使して腸管をアコーデオンのように丁寧に短くたたみこんでいく短軸保持短縮挿入法という方法で挿入を行っています【図-2】。
【図-2】軸保持短縮内視鏡挿入法

【図-2】軸保持短縮内視鏡挿入法

腸は引き伸ばされると痛みを感じますので、腸管を畳込んでいく短軸保持短縮法は、おなかの張りや痛みが非常に少ない方法です。また、おなかの手術後で腸に癒着がありカメラが入りにくい方でも、短軸保持短縮法であれば大腸奥までの挿入が可能です(以前勤務していた病院では挿入率は100%でした)。
【図-3】大腸カメラ後腹部レントゲン

【図-3】大腸カメラ後腹部レントゲン

短軸保持短縮法は痛みの非常に少ない挿入法ですが無痛状態で挿入できる方は約90%です。残りの患者様は、強くないにしても痛みを覚えられることがあります。この様な患者様への対応としては胃カメラ同様少量の鎮静剤を使用しております(検査前に痛みを感じた時に鎮静剤を使用するかを伺っております)。大腸内視鏡検査後に、検査時に大腸内へ送気された空気が長時間残りお腹の張りや痛みを訴えられることは大きな問題とされていました。この問題を解決するため,当院ではCO2レギュレター装置を使用し,内視鏡検査時に二酸化炭素ガスを送気する工夫を行っております.二酸化炭素ガスは腸管からの吸収が窒素に比べ35倍速く、検査後のおなかの張った感じがほとんどありません。内視鏡検査後のお腹のレントゲン写真を比べるとお分りいただけますが明らかにCO2 送気では鼓腸が軽減されています【図-3】。

大腸ポリープ日帰り手術

【図-4】クリップによる切離面縫縮

【図-4】クリップによる切離面縫縮

当院では原則的に大腸ポリープを発見した時点で内視鏡下に切除します。アメリカ内視鏡学会では『S状結腸・直腸の5mm以下の過形成性ポリープ(白色調の癌化し難いポリープ)以外は、大きさに関係なくすべてのポリープを内視鏡で切除することが大腸がん予防につながる』として推奨しています。この指針に従い、当院では発見したすべてのポリープを切除するようにしています(”他施設で5mm以下のポリープは切除しなくていいと言われ何年も経過観察だけで放置されている”と話される方が多くおられ、非常に残念に感じています)。切除後は止血剤の点滴を受けていただきながら30-60分ほど安静にしていただき帰宅していただきます。切除でできた腸の傷口はクリップを使って縫縮します【図-4】。このため、検査後に出血する危険性は極めて低く入院の必要はありません。しかし、形態的に癌が疑われる場合や血液をサラサラにするお薬を服用中の方で出血の危険性が高いと判断した場合は、薬を止めるなどして日を改めて治療を行うこともあります。

大腸内視鏡検査精度管理

アメリカでは大腸内視鏡医師の検査精度(見落としがないか)を腺腫というポリープの発見率で管理しています。統計的に女性では20%以上、男性では25%以上の被検者に腺腫というポリープが発見されます。従って腺腫発見率が25%以上ある医師は精度の高い内視鏡医ということができ、ポリープや癌の見落も少ないと言えるわけです。逆に20%を切るような医師はポリープを見落としている可能性が高いと考えられ警告を受けるそうです。

日本では検査精度管理に関しては野放し状態ですが、当院では自主的に管理を行っています。開院来の腺腫発見率は35%であり、楽なだけではなく見落としのない大腸内視鏡検査を実践しています。

鎮静下内視鏡検査

少量の鎮静剤を注射します。患者さんはゆっくりと眠りに入り、目覚めた時には検査が終了していますので痛み、苦痛、恐怖感を感じることはありません。また、鎮静剤も必要最小限しか使用しませんが、しばらくはボーとした感じが残りますので検査後30-60分程度ベッドで休んでいただきます。但し、検査当日は車やバイク・自転車の運転はできませんのでご注意ください。

上部・下部内視鏡同日検査

当院では上部・下部内視鏡検査が同日に受けていただくことが可能です。検査の手順としてはまず大腸の洗腸液を飲んでいただき、腸がきれいになった後に検査を行います。特別な検査台を備えていますので、胃カメラを受けていただいたあと動いてもらう必要はなく、寝たままの状態で方向転換して大腸内視鏡を受けていただくことができます。特に鎮静下の検査を希望される方は、一回の鎮静剤注射で苦痛がないままに胃カメラと大腸カメラを受けられます。気が付けば検査が終わっているので非常に楽です。両検査を希望される方には大変おすすめです。

超音波内視鏡検査

細径超音波プローブ

細径超音波プローブ

内視鏡に超音波検査のプローブ(探触子)がついているものを超音波内視鏡(EUS)といいます。内視鏡検査ですが、胃や食道の表面を見るものではなく、胃や食道の表面下にできた腫瘍や胃の外側にある臓器(膵臓や胆嚢など)を観察するための検査です。体の表面からみる超音波検査では、胃や腸の中の空気や腹壁、腹腔の脂肪が画像の障害になることがありますが、消化管からの超音波では間に邪魔する組織がなく高い周波数の超音波をあてることができるため、高分解能の超音波像が得られ、最新のCTやPET検査でも発見できないような膵臓や胆嚢腫瘍を発見することも可能です。
コンベックス型超音波プローブ

コンベックス型超音波プローブ

内視鏡に挿入して用いる細径超音波プローブと、超音波検査専用のコンベックス型内視鏡などがありますが、当院では両機種をそろえています。検査方法は通常の内視鏡検査と同様です。注意事項も同じで、前日の夕食以降は飲食が禁止となります。通常の内視鏡に比べて先端が太くて硬いため、挿入する際に不快感が強く、検査にかかる時間も20-30分と長ため、鎮静剤を使用して寝た状態で受けていただきます。

超音波内視鏡検査

9㎜の膵腫瘍(赤矢印で囲まれた部位)にFNA針を刺したところ

9㎜の膵腫瘍(赤丸印で囲まれた部位)にFNA針を刺したところ

消化管の腫瘍などを詳しく調べるときに利用されています。消化管の内腔から超音波検査を行えるため、表面には見えない食道、胃・十二指腸、大腸、胆嚢、膵臓などの腫瘍の深さ、大きさ、周囲のリンパ節の状態を知ることができます。特に、診断が難しいとされている膵臓がんの診断や良性疾患では慢性膵炎の診断には欠かせません。さらに、EUS最大の特徴は消化管粘膜下腫瘍や膵臓、腹腔や縦隔リンパ節などの組織診断が行えることです。方法は先端から細い針を出して超音波観察下に組織を穿刺するEUS下吸引細胞・組織診(EUS-FNA)という方法を用います。
腺がん細胞が認められ膵がんと診断されました。

腺がん細胞が認められ膵がんと診断されました。

非常に細い針を使用しますので出血などの合併症やいたみもなく外来で可能な検査です。写真はCTやPETでは見つけられなかった9㎜の膵腫瘍に針を刺して組織を採取しているところです。組織診断で膵癌と診断され手術を受けられました。結果はpT1(9㎜)でStageIの膵がんでした。
以前在籍していた病院でEUS-FNAでの組織診断の実績をまとめたものをホームページに掲載していますので是非ご覧ください。

http://shigabyouin.jp/shinryouka/02/file/201009syoukaki-vol5.pdf
http://shigabyouin.jp/shinryouka/02/file/201107syoukaki-vol6.pdf

慢性膵炎とは

慢性膵炎は難病に指定されている病気です(難病情報センター慢性膵炎)。
特に早期慢性膵炎は診断が難しいとされていますが、2009年に膵臓学会・日本消化器病学会より早期慢性膵炎の診断基準が公開されました。早期慢性膵炎の診断は超音波内視鏡によって行われますので、この検査がない施設では非常に診断が難しいものです。上腹部痛が続くが胃カメラやCTで異常がないという方の中にこのような疾患の方が含まれている可能性があります。

内視鏡設備の紹介

ハイビジョン内視鏡システム

【図-1】Olympus Evis Lucera Elite 従来のハイビジョン画質を 大幅に上回る高精細画像での診断が可能

【図-1】Olympus Evis Lucera Elite
従来のハイビジョン画質を 大幅に上回る高精細画像での診断が可能


【図-2】 図左:胃前庭部の5㎜の胃がん(赤丸印)。 図右:同部の近接観察で中心陥凹と異常血管が認められ早期胃がんと診断しました(緑丸印)。

【図-2】高精細画像
図左:胃前庭部の5㎜の胃がん(赤丸印)。
図右:同部の近接観察で中心陥凹と異常血管が認められ早期胃がんと診断しました(緑丸印)。

最新のより高機能CCDと高解像モニターにより鮮明で高密度の画像を映し出すことが可能です。今まで発見することが困難であった病変も発見でします。今回当院に導入したOlympus Evis Lucera Elite【図-1】は、従来のハイビジョン画質を大幅に上回る高精細画像を実現しており微小な病変の観察が鮮明となりました【図-2】
国内向け製品初となる2段階フォーカス切り替えの機能が搭載されます。がんなどの微細病変の早期発見に貢献する狭帯域光観察(NBI:下欄参照)も進化させ、観察性能が一段と向上しました。

NBI(狭帯域光観察)、胃・大腸拡大内視鏡

【図-3】Narrow Band Image

【図-3】Narrow Band Image
図左:胃体下部大弯に認められた8㎜の早期胃がんです(図左青丸印)。
図右:NBI拡大観察

NBI:(Narrow Band Image)とは、従来の白色光では見えなかった表面の微細な構造(特に血管)を強調して観察する機能で拡大内視鏡と併用することで、食道・胃・大腸の微細な腫瘍や腫瘍の深達度診断などに威力を発揮します。下図は胃体下部大弯に認められた8㎜の早期胃がんです【図-3】。通常観察では胃がんと診断することは難しい病変ですが、NBIで拡大観察すると不正な主要血管が認められ、胃がんであることがわかります。

炭酸ガス送気装置

UCR:炭酸ガス送気レギュレーター装置

UCR:炭酸ガス送気レギュレーター装置

大腸ファイバーの時、腸に炭酸ガスを入れ、大腸を膨らまして、すみずみまで観察します。通常は、空気を入れて大腸を膨らましていましたが、空気は腸管での吸収が遅くいつまでも張った感じが残ることが大腸検査の問題でした。炭酸ガスは、空気よりもはるかに速く 吸収されるので、検査後におなかが張って苦しいことはありません。そのため比較的早い時間から食事をとってもらうことができます。又、長時間の胃や大腸の内視鏡治療の時にも使用します。

子どもの運動器疾患について 胃大腸がんで死なないための4か条 消化器内視鏡・胃内バルーン・こどもの整形外科ガイド

2018年11月
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
2018年12月
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
平日午前
08:45-12:00
平日午後
17:30-19:30
土曜午前
08:45-12:00
休診日
木曜・日曜・祝日

トップへ戻る