肝臓病診療のご案内

image002肝臓は、沈黙の臓器と呼ばれ、かなり病気が進行していても、自覚する症状がほとんどありません。だからこそ、肝臓は、専門家による定期的なフォローが大切です。B型肝炎・C型肝炎、脂肪肝、肝硬変、自己免疫性肝炎、アルコール性肝障害、肝腫瘍、また肝臓と関連性の高い胆のうや膵臓の病気についての専門的な診療、検査、治療、相談をお受けしています。肝疾患関連の血液検査に関しては、診断に必要な検査を行うことが可能で、インターフェロン抵抗性の遺伝子検査であるIL28B-SNPsやダクラタスビル耐性ウイルスの検査も可能です(治療を希望される方であれば無料で行っています)。

また、肝疾患の診断は血液検査だけでは十分とは言えないことがあり、肝生検(肝組織の一部を細い針で採取する検査)による組織診断が必要となる場合があります。当院では慢性肝炎の肝生検を日帰りで行っています(肝硬変の患者様は血小板数により行えない場合があります)。他院で肝生検を勧められているものの入院が難しいという方は一度ご相談ください。

肝臓画像検査

image004画像診断では最新の造影エコーに対応した超音波診断装置(Toshiba Xario200)を備えています。画質も最上位機種Aplioと同等であり腹部臓器の詳細な観察が可能です。

また、超音波造影剤は、CTやMRIの造影剤とは異なり副作用がほとんどないことが特徴で、腎機能が低下した高齢の方にも安全に行える検査です。肝腫瘍を描出する感度が通常の超音波検査と比べて格段に向上します。その他、CTやMRIに関しては近隣の病院と連携して検査を行っており、総合的な画像診断を行い、総合病院と同レベルの画像診断を行うことが可能です。

C型肝炎治療

C型慢性肝炎に対する治療はC型肝炎ウイルス(HCV)の増殖培養系の進歩により、感染ライフサイクルの基礎研究に基づいた効果の高い抗ウイルス薬(DAA : Direct Acting Antivirals) による治療法が登場し以前では考えられないような高い確率でC型肝炎ウイルスを駆除できます。

当院開院以来、難治性とされているジェノタイプ1型・高ウイルス量の患者様に対して、ペグインターフェロン・リバビリン・シメプレビルの3剤併用療法を行い9名の患者様のウイルス駆除に成功しています。しかし、H26年4月からはインターフェロンを使用しない飲み薬だけの治療(ダクラタスビル+アスナプレビル)が可能になりました。最新の治療としては服薬期間が12週と短くなったハーボニー(ソフォスブビル・レジパスビル合剤)やビキラックス(オムビタスビル+パリタプレビル+リトナビル合剤)の治療が認可されました。これら経口薬治療はインターフェロンを使用しないため、けだるさや発熱、かゆみなど患者様を苦しめる症状がないので外来治療が可能で、その上95-100%の著効率が報告されているすぐれた治療法です。当院でもすでに治療を開始していますが、本当に副作用がなくウイルスも早期に消失しています。また、ソホスブビルは2型ウイルスにも投与可能でリバビリンとの併用で95%以上の著効率が報告されています。C型慢性肝炎が完全に克服される日も近いと思われます。

B型肝炎治療

 一般的にはB型慢性肝炎の治療は35歳未満の若年者はインターフェロン療法が治療の中心となり35歳以上の方は核酸アナログ製剤(エンテカビル等の内服薬)が治療の基本となります。核酸アナログではB型肝炎ウイルス(HBV)の増殖は効率よく抑制し肝機能を安定させますが、ウイルスを排除することはできませんので長期間の服用が必要です。HBVを排除し治癒を目指したい方は現状ではインターフェロン療法が必要ですが、HBe抗体の有無や肝臓の線維化の程度から適応が制限されます。

当院では比較的高齢の患者様が多いため核酸アナログによる治療が中心です。現在4名の患者様に核酸アナログであるエンテカビルを投与しています。エンテカビルは他の核酸アナログ製剤であるラミブジンやアデホビルと比較すると耐性ウイルスの出現が少ないとされていますが、それでも耐性ウイルスの出現を認める場合があります。昨年耐性ウイルスがほとんど出現しないテノホビル(商品名:テノゼット)が保険認可されました。当院でも現在2人の患者様(ラミブジンやエンテカビル耐性ウイルスの患者様)にテノゼットを投与しており肝機能の安定が得られています。

その他の慢性疾患

その他の慢性肝疾患肝炎にはウイルス性肝炎だけではなく、他の原因による肝炎も存在します。これらの肝炎も放置しておくと肝硬変へと進展し肝がんを合併することもあります。アルコール性肝炎が代表的なものですが特殊な治療を要するものとしては自己免疫性肝炎(AIH)や非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)などがあります。

自己免疫性肝炎では、一般的にはウルソデオキシコール酸やコルチコステロイドホルモンによる治療を行いますが、これらの治療で効果が得られない方には免疫抑制剤の治療を行うこともあります。非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の患者さんも増加しており、ビタミンEやピオグリタゾン、カルニチンなどを投与して治療を行います。これらの治療によりAST/ALTの正常化が認められています。

肝がん治療

慢性肝炎や肝硬変患者様には肝がんのリスクがあり、特にウイルス性肝炎・肝硬変ではその危険性は突出して高くなります。定期的に前述の造影エコーなどの画像診断を組み合わせて行うことで早期に肝癌を発見し治療を行っています。肝癌の治療は入院が必要ですので入院していただき開放型病床を利用して治療を行います。3㎝以下の腫瘍の場合は、残存肝機能や腫瘍の存在部位にもよりますが、ラジオ波凝固療法(RFA)が治療の中心となります。

昨年9月の開院から4月までの期間に5名の患者様に対して開放型病床を利用してRFAを行いました。5名とも合併症なく退院され元気に通院されています。

肝硬変治療

肝硬変治療種々の原因で肝硬変に至った患者様に対しても原因除去の治療は大切です。ウイルス性肝硬変の方は可能であれば前述の抗ウイルス剤を使用してウイルス増殖抑制やウイルスの駆除を目指します。

しかし、肝硬変の進んだ方では抗ウイルス療法が行えない方も多数おられます。そのような方の肝硬変では、肝予備機能の低下を抑えるための栄養療法が重要と考えており、実際には早期より分枝鎖アミノ酸(BCAA)に投与による栄養療法を行っています。BCAAとはバリン・ロイシン・イソロイシンの3つの必須アミノ酸を指しますが、肝硬変の方ではBCAAが不足することが解明されています。

肝臓の働きが落ちた際には肝臓以外(骨格筋肉など)でのアンモニアの処理やタンパクの合成が重要ですが、BCAAは特に筋肉(骨格筋)に多く存在するため、BCAAが不足すると骨格筋のBCAAが導入され骨格筋量が減少し、さらにアンモニアやタンパク合成が低下するという負の連鎖が生じます。このような負の連鎖を食い止めるためには早期からのBCAA投与が有効と考えられています。

またBCAAには肝癌発生を抑制する効果があることもわかっていますので、当院では、肝硬変患者様には積極的にBCAAの栄養療法を行います。

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